宅建試験過去問 委任の解除 平成18年度 第9問目2、3肢

委任は形態においては代理のところで見た任意代理と似ています。そのため、任意代理の終了事由は委任にも当てはまります。
委任の終了事由
委任者の死亡または破産手続開始の決定
受任者の死亡または破産手続開始の決定・後見開始の審判

委任者または受任者が死亡し、委任契約が終了した場合は、それらの相続人は、委任者または受任者の地位を承継しません。これは、信頼第一で委任をお願いしているため、当時者が死んでしまったら、相続しないのです。必要があれば、新たに委任すればいいからです。
ただし、委任者または受任者の死亡等によって委任契約が当然に終了した場合でも、何か急迫(きゅうはく=差し迫った)の事情があるときは、委任者側が委任事務を自分で処理できるようになるまで、受任者側は必要な処分をする必要があります。そのため、急に死亡してしまっても、とりあえずの処置はできるようにしました。
過去問
Aは、その所有する土地について、第三者の立入り防止等の土地の管理を、当該管理を業としていないBに対して委託した。Bが有償で本件管理を受託している場合で、Bが死亡したときは、本件管理委託契約は終了し、Bの相続人は、当該契約の受託者たる地位を承継しない。(9-10-4)
平成18年問題
委任者が破産手続開始決定を受けた場合、委任契約は終了する。(18-9-2)
委任契約が委任者の死亡により終了した場合、受任者は、委任者の相続人から終了についての承諾を得るときまで、委任事務を処理する義務を負う。(18-9-3)
○、○、×、×

宅建試験過去問 委任の解除 平成18年度 第9問目1・4肢

委任契約は、無償であるか有償であるかを問わず、委任者・受任者の当事者いずれからでも、いつでも解除できます。
契約を解除するには相手方に債務不履行があったなどの一定の理由がいるのが民法の建前ですが、委任契約の解除にはそのような要件はいりません。委任契約は、当事者同士の信頼関係を元にしていますので、その関係が崩れたらやっていけないからです。
もし、相手に不利益があれば損害を賠償するのが原則ですが、相手に不利益がなければ支払う必要はありません。
また、委任契約の終了事由は、これを相手方に通知したとき、又は相手方がこれを知っていたときでなければ、相手方に対抗することができず、そのときまで当事者は委任契約上の義務を負います。相手方保護の必要があるからです。
過去問
委任契約は、原則として、委任者又は受任者のいずれにおいても、いつでも解除することができる。(59-11-1)
平成18年
委任契約は、委任者又は受任者のいずれからも、いつでもその解除をすることができる。ただし、相手方に不利な時期に委任契約の解除をしたときは、相手方に対して損害賠償責任を負う場合がある。(18-9-1)
委任契約の終了事由は、これを相手方に通知したとき、又は相手方がこれを知っていたときでなければ、相手方に対抗することができず、そのときまで当事者は委任契約上の義務を負う。(18-9-4)
○、○、○