借家権の存続期間

1. 民法の賃貸借 かけうどん
20年以下の範囲でなら、何年の契約でも自由です。
2. 借地借家法の借地権 きつねうどん
30年以上の範囲でなら、何年の契約でも自由です。ただし、存続期間を定めなかった場合は、30年になります。つまり、最低30年です。
3. 借地借家法の借家権 たぬきうどん
20年以下の範囲でなら、何年の契約でも自由です。しかし、存続期間を定めなかった場合、及び1年以下の存続期間定めの場合は、存続期間の無い賃貸借になります。
3. 借地借家法の借家権
借家権は「20年以下の範囲」なら、自由に存続期間を定めることが出来ます。民法と同じく最長20年です。
例えば、賃貸アパートに入居されている方は、5年前後で移られる方が多いでしょう。借地権のようにあまり長期間にするのは、実態にあいません。
そのため、20年を超える存続期間を定めてしまった場合には、その存続期間の定めは無効になり、存続期間は20年に短縮されます。つまり民法と同じです。かけうどんのまま。
存続期間を定めなかったときは、民法と同じく「存続期間の定めのない賃貸借」となります。この場合には、当事者は、いつでも解約の申し入れが出来ます。そして、民法と同じく「借家人側からの解約の申し入れの日から、原則として建物の賃貸借は3ヶ月経過後に解約」になります。
また、家に住むのですから、あまり短い期間の約束では困ります。あまり短いと一時使用と同じになってしまいますので。そこで「1年未満の定めをしたときは無効となり、存続期間の定めのない賃貸借」とみなされます。
ただし、この場合に「賃貸人つまり家主側から」出て行ってくれと言う場合は次の2つの要件を満たす必要があります。立場の弱い賃借人を保護したものです。ここが、かけうどんが進化して、たぬきうどんになります。
ア.賃貸借契約終了の6カ月前までに解約の申し入れをすることが必要です。
イ.正当事由(せいとうじゆう)があることが必要です。
正当事由は、当事者の土地(や家)を必要とする事情、借地や借家に関する従前の事情、利用状況や明け渡し料の有無などを考慮して判断されますが、実際はなかなか認められないのが現
状です。
まとめ
存続期間の定めのない賃貸借の場合
賃借人からの解約は 3ヶ月前 かけうどん通り
家主からの解約は  6ヶ月前+正当事由が必要です。ここがきつねうどんに進化しています。
借地借家法は常に、かけうどんから、きつねうどんなど、賃借人に有利な方向に修正されていくという意味が、分かりましたでしょうか?
過去問
Aは、B所有の建物を賃借している。賃貸借期間の定めのない場合、Aはいつでも解約の申入れをすることができるが、賃貸借が終了するのは申入れ後 3ヶ月を経過したときである。(59-13-3)
ヒント 賃貸人からは6ヶ月に修正されています。問題は賃借人からですから、原則通りです。