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社長の給与所得控除分は「損金算入」ができなくなりました

新会社法が平成18年5月から施行になりましたが、税制改正で、オーナー会社の社長は、役員報酬のうち給与所得控除分は法人として損金算入ができなくなってしまいました。

■この改正(改悪)は、最低資本金規制がなくなり、1円でも株式会社を設立できるようになったため、節税対策の法人設立が乱立するのを懸念して、一定のしばりをかけるために導入したのです。


■この税制でいう「オーナー会社」とは、同族関係者で90%以上の株式を保有し、「かつ」常勤役員の過半数が同族関係者である場合です。小企業はほとんどが該当すると思います。

◎簡単にお話すると、個人事業で稼いだ利益は、「事業所得」として、まるまる税金の対象になります。

しかし、会社を作って、その利益を「給与」としてもらう形だと、「給与所得控除」というものにより、税金の対象が少なくなります。

例えば、1,000万円の利益があるとしますと、給与としてその1,000万円をもらうことで、税金の対象となるのが780万円に減ります。

個人事業だと1,000万円に対して税金がかかっていたものが、法人になると780万円に対して税金がかかる、ということになり、とても税金を安くすることが出来ていたわけです。

今後は「給与所得控除額」(1,000万円から780万円を引いた220万円)を、会社の経費に入れたらいけませんとなります。

その結果、1,000万円の利益の会社で法人の利益220万円に対する税金は、地方税も合わせて約70万円かかります

つまり、「70万円も増税!」になってしまうということです。何と大きい!

しかし、次の場合は、適用除外となり、社長の報酬は従来どおり全額損金算入できます。

1.法人の所得と社長報酬額の合計が800万円以下の場合

2.法人の所得と社長報酬額の合計が3,000万円以下で、そのうち社長報酬の占める割合が2分の1以下の場合

1、取引先や同業者、関係のない友人などと株式を持ち合って、同族関係者の持ち株比率を90%未満にする。ただし、取引先や同業者間で支配関係がないことなどが要件となります。

◎「同族」とは、6親等内血族、3親等内の姻族を言います。細かくはそのほかにもいろいろ定義があります。簡単に言えば、関係のない第三者に取締役になってもらうということです。

2、会社の事業の一部を個人事業に切り替え、法人からもらう給料を減らして所得等の額を800万円以下にしたり、不算入額の低減を図る。個人事業の収入のほうは青色申告特別控除などで節税を図ります。

3、オーナー一族以外の常勤取締役の人数を50%以上にする。

◎とは、言っても50%以上にすると、実質の意思決定はオーナー以外のものになります。もし実行するのならば、1番が一番現実的です。しかし、第三者から経営に口を出されます。お金か口か・・。

注意)まだ施行されたばかりで、運用面で国や税務署がどのように解釈するか不明な点もあります。
必ず税理士とご相談下さい。