平成20年 宅建試験過去問 問1 制限行為能力者

平成20年 1問目
行為能力に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 成年被後見人が行った法律行為は、事理を弁識する能力がある状態で行われたものであっても、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りではない。
(ポイント)成年被後見人は、原則として、自分では何も有効にできません。後見人の同意を得ても同じです。
ここは未成年者と違います。同意を得て行った行為でも有効にはできません。これは、同意の意味自体が理解できないからです。
ただし、例外として日用品の購入その他日常生活に関する契約のみはできます。これも禁止してしまうと、食べ物さえ自分では買えませんので、不自由過ぎるからです。○
2 未成年者は、婚姻をしているときであっても、その法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は、取り消すことができる。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りではない。
(ポイント)未成年者保護のため、原則的に未成年者の行為は法定代理人の同意がない場合取り消せます。
未成年者とは、20歳未満の者です。ただし、1度でも結婚した場合は、20歳未満でも、成年に達したものとみなされます。
現在の法律では、男は18歳以上、女は16歳から結婚できます。結婚生活を送るくらいですから、一人前とみなしますよということですね。
ちなみに離婚しても、元に戻るわけではありませんので、そのまま成年とみなされます。ポイントは、結婚できるような者は一人前ということ。
また、単に権利を得(え)るか又は義務を免れる行為は取り消せません。
例えば、未成年者が親戚から、単にお金を貰うという契約を致しました。単に権利を得る行為です。これは、別段未成年者に不利にはなりませんよね。
また、逆に親戚から借りていたお金を免除にしてもらう場合です。
チャラにして貰うだけで、これも別段不利にはなりませんから、同意はいりません。
未成年者に不利になるかどうかがポイントです。
単に権利を得るか義務の免除は取り消せるが、婚姻しているとダメよという複合問題。×
3 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき、 四親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合、家庭裁判所はその事実が認められるときは、本人の同意がないときであっても同審判をすることができる。
(ポイント)被補助人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分であり、家庭裁判所で補助開始の審判を受けた方です。
原則として、行為能力はあるのですが、保護する必要がある場面もあるということ。
自分の意思はもっています。
それほど問題はないけれど、日常生活における助力が必要な程度ですね。軽度の老人性痴呆症などを想定しています。
本人、配偶者、4親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、又は検察官の請求に因り補助開始の審判をします。
ただし、本人以外の者の請求で補助開始の審判をするには本人の同意が必要です。だって、原則として行為能力はあるからです。×
4 被保佐人が、保佐人の同意又はこれに代わる家庭裁判所の許可を得ないでした土地の売却は、被保佐人が行為能力者であることを相手方に信じさせるため詐術を用いたときであっても、取り消すことができる。
これはわかりますよね。保佐人が詐術などを用いた場合、当然取り消せなくなります。
相手をだますような者を保護するわけにはいきません。×
この問題は間違ってはいけません。解答できないと話にならん・・。
参考 最短クリア宅建合格一直線 P222

制限行為能力者のまとめ

最後に被補助人です。被補助人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分であり、家庭裁判所で補助開始の審判を受けた方です。それほど問題はないけれど、やや日常生活に不安がある程度ですね。軽度の老人性痴呆症などを想定しています。

被補助人は、原則として契約をすることが出来ます。

ただし、当事者が申立てにより選択した特定の行為を、被補助人が単独で行った場合は、補助人の同意を得なければいけません。被補助人が同意を得ないで特定の契約をしたときは、取り消すことが出来ます。

例えば、状況に応じて、不動産の売買を特定行為に選択しておけば、その行為をした時には取消せるわけです。

というわけで、制限行為能力者のまとめ

未成年者の行為は基本的に親の同意が必要です。同意なき場合は取り消せます。

ただし、小学生などの法律行為は無効です。幼すぎて法律行為の意味を理解してないから。←ここ平成17年に出ました。これは無効だと!

しかし、こういうのを予備校では、的中!!!とか書きますが、制度趣旨を理解していれば、解けるはずの問題です。若しくは、考えて戦うことは出来るはず。それが、過去問がわかる!という意味ですよ。ただ、過去問だけやっていれば、OKということではないですからね。

成年被後見人の行為は基本的に取り消し対象。同意があっても同じ。取り消しの意味さえわからないからです。

被保佐人の行為は基本的に有効ですが、不動産関連などの重要なことは保護者の同意が必要。同意なき場合は取り消せます。

被補助人の行為はほぼ有効。まれに、痴呆が酷くなったかな?という時のみ取り消しの対象です。ほとんど問題なし。

以上が制限行為能力者のまとめです。勿論、試験上では、色々な例外が絡みますが、おおまかな感覚としては以上かと。

被保佐人(ひほさにん)

被保佐人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分であり、家庭裁判所で保佐開始の審判を受けた方を言います。成年被後見人ほどではありませんが、日常生活における理解力が弱い方ですね。

被保佐人には、その財産を保護するために、保護者が付けられます。被保佐人に付けられている保護者を保佐人と言います。

そういえば先日、私の知り合いが「モリゾーとピッコロ」と言い張っていたが、名古屋の愛地球博は「キッコロ」な・・・。ピッコロは漫画ドラゴンボールの強い悪役(ーー;)被保佐人の申請をして、その子の保佐人になってやろうかと思いました。若い女の子だし。やっぱ、疲れそうだから止めよう。役所に届けとか面倒くさいし。

ちなみに、被保佐人は、原則として契約をすることができます。ここは、今までと大きく違います。原則として契約は出来るのです。その子も、ピッコロと言ってはいても、まぁ日常生活の普通の契約は出来るでしょう。

しかし、重要な財産上の行為を行う場合は保佐人の同意が必要です。例えば試験上ですと、家を売ったり、立て替えたり、賃貸したりする場合ですね。ということは、宅建試験上で答えると、同意が必要ということになります。

過去問
被保佐人が土地、建物の売買等重要な取引行為をする場合には、保佐人の同意が必要である。(49-4-3)

ポイント 宅建の試験上は基本的に同意がいるということです。だって、不動産を扱う試験ですから、重要な取引でしょ。

成年被後見人

成年被後見人

(被)とは何かをされる人のことです。ここでは後見人をつける必要がある人という意味ですね。

成年被後見人とは、難しく言うと精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあり、家庭裁判所で後見開始の審判を受けた方を言います。

成年被後見人には、その人の財産を保護するために保護者が付けられます。成年被後見人に付けられる保護者を成年後見人と言います。

例えば、旦那さんが被後見人になった場合は、配偶者の奥さんが後見人になります。

愛情があれば支えることが出来るでしょうとの考え方です。何?愛情が冷めていたら?それは知りません。仲良くやりましょう。その時は親御さんなど別の方になります。

成年被後見人は、原則として、自分では何も有効に出来ません。後見人の同意を得ても同じです。ここは未成年者と違いますね。

同意を得て行った行為でも有効には出来ないのです。これは、同意の意味が理解出来ないからです。

過去問
成年被後見人は、法定代理人の同意を得れば、その範囲内において、有効な取引をすることができる。(49-4-2)

○ポイント 行為能力がどこまであるか?同意を得ればいいのかを整理しましょう。
ヒント 同意の意味もわかりません。


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未成年者

未成年者とは、満20歳未満の者を言います。ただ、1度でも結婚した場合は、20歳未満でも、成年に達したものとみなされます。

ちなみに現在の法律では、男は18歳以上、女は16歳から結婚出来ます。結婚生活を送るくらいですから、一人前とみなしますよということですね。ちなみに離婚しても、元に戻るわけではありませんので、そのまま成年とみなされます。

ただし、これは民法上の扱いだけですよ。結婚したから酒・煙草などをしてはいけません。それは、20歳になってからです。何、女の子はくどいてもいいのかって?馬鹿者!俺もくどくのに苦労してるのに!まぁ・・・任せる。頑張ってくれ。18歳を過ぎれば結婚出来るわけだし、許す。まじめに付き合ってな。

未成年者とは、満20歳未満の者を言います。ただ、1度でも結婚した場合は、20歳未満でも、成年に達したものとみなされます。

ちなみに現在の法律では、男は18歳以上、女は16歳から結婚出来ます。結婚生活を送るくらいですから、一人前とみなしますよということですね。ちなみに離婚しても、元に戻るわけではありませんので、そのまま成年とみなされます。

ただし、これは民法上の扱いだけですよ。結婚したから酒・煙草などをしてはいけません。それは、20歳になってからです。何、女の子はくどいてもいいのかって?馬鹿者!俺もくどくのに苦労してるのに!まぁ・・・任せる。頑張ってくれ。18歳を過ぎれば結婚出来るわけだし、許す。まじめに付き合ってな。



ちなみに、15歳になれば誰の同意がなくても、遺言(いごん)できることになっています。15歳と言えば中学3年生か高校生1年生です。このくらいの年になれば、未成年者でも一人で財産の価値を判断できるからです。

15歳に達した者は、父母の同意を得て、婚姻をすることができる。(11-1-2)

婚姻と遺言の引掛け問題。性悪な問題だこりゃ。

制限行為能力者

制限行為能力者とは、能力が制限されているか、若しくは、まったく無い者を指します。

宅建試験でいう能力とは、売買契約や賃貸契約をする能力のことです。普通の大人でも、不動産の契約となると、色々とトラブルも多く大変です。

その大変な契約から、普通の大人ではない、未成年者や精神障害者など、能力が劣るか、無いと見なされる人達の財産を守るために、この制度が出来ました。こちらは先日までの、不動産自体の問題ではなくて、買ったり売ったりする人物自体に問題があるわけです。

この未成年者や精神障害者を総称して制限行為能力者と言います。

制限行為能力者が契約にタッチする場合には、制限行為能力者の財産を保護するために、色々なメニューを用意しています。
まず、制限行為能力者には

1. 未成年者(みせいねんしゃ)

2. 成年被後見人(せいねんひこうけんにん)

3. 被保佐人(ひほさにん)

4. 被補助人(ひほじょにん)

の4種類があります。未成年者以外の3つを上から精神障害上重い順番に並べていますので、この順番でお話をしていきます。

基本的に制限行為能力者の財産を守るために、制限行為能力者には保護者が付けられます。制限行為能力者が契約をするときは、その保護者の同意が要求されるのです。

また、制限行為能力者が騙されたりする場合もありますので、一定の契約は取り消すことが出来ることにしました。

そう、基本的には、制限行為能力者のした契約は取り消せると覚えておいて下さい。

○ポイント 制限行為能力者を保護するため、売買などを行った行為は取消せます。