販促戦略は、広告やパブリシティ、人的セールスなど、どのように販売のチャネル(ルート)を決めていくかです。
1、プル戦略(直接的な働きかけ)
①広告 新聞、雑誌、ちらし、ホームページ、ポスティングなど
②パブリシティ マスコミによる宣伝 当然、効果は絶大だが掲載自体が難しい。ちなみに本を出版する方は2万人に1人と言われています。
2、プッシュ戦略(間の者にメリットを与え間接的に伸ばす方法)
①販売促進をかける 口コミ、紹介など
オンライン、オフラインを使って、どう販売路線を掛けていくか?販売戦略を構築していきましょう。
起業時は、これがかなりの生命線になってきたりします。
大企業とは違い、それほどの余力がないため、主要商品が売れなければ倒産ですから。
お客様の立場からの商品・サービスの戦略と戦術・投入
1、セグメンテーション
2、ターゲティング
3、ポジショニング
以上3つから、商品・サービスをどう展開・提供していくのかの概要をつかんでいきましょう。
しかし、一番大事なのは、やはり基本ではありますが「お客様志向・顧客目線」で考えることです。
どんなサービスであれ「買い手」つまり、お客様の立場で戦略・戦術を組むことが基本になります。
お客様のニーズはどうしたら満たすことができるのか検討しましょう。
自分がいいと思うだけの商品・サービスでは、まった売れません。
お客様志向で考える場合、次の3つがポイントになります。
①その商品によるお客様のメリットは何か 例:美味しい料理が食べられるなど
②提供の形は魅力的かどうか 例:うきうきしてくる色合いなど
③商品・サービスの付加価値 アフターサービス、保証の有無など
うしたらお客様の立場になり商品を開発・投入できるかを考えましょう。
長期ビジョンを設定する
長期ビジョン。長期の事業計画です。
自社のこれから3~5年後くらいの、あるべき将来の姿を、検討し設定していきます。
次のようにわけることができます。
1、企業社風
企業の社風をどのようにしていくのかの問題です。
2、企業の売上等の内容
事業の領域、事業の構成内容、商品・サービスの内容、市場の規模やお客様の動向などを想定し、売上げとサービス内容の組み合わせを検討していきます。
3、経営内部
役員や従業員などの将来の姿を表現します→例 定年は何歳にするがその後でも嘱託等で一定年働けるなど。
事業領域の決定
さて、この段階で「誰に」「どんな商品・サービスを」「どのようにして」「売るのか」が決まってくると思います。
それが大体決まったら、事業領域(ドメインと言います)の決定を行います。
ドメインとは、分野・領域などの意味があり、起業してからの方向性や、競争しても勝てる分野などの総称です。
→簡単に言うとこれが自社の独自性のキャッチにつながってきます。
○誰に 自社のお客様定義
○何を 顧客にどのような価値を提供するのか
○どのように どういった手段で提供するのか 事業のキーコンセプト・キャッチフレーズ。
サンプル例
誰に ○○駅を利用するOLに
何を 地元山口県の特産品を使った日本料理を提供し、日本の素材のおいしさの追及と満足度に貢献する。
どのように 日本料理店に5年、イタリア料理店に3年の経験を生かした、和をモチーフにした創作料理を提供します。
自社の強み・弱みの分析・研究をする
自社の経営資源を分析して、強み弱みをあきらかにし、強みはさらに強化し、弱みは補完するように検討します。
ただし、考え方としては弱みを補完するよりも、強みを伸ばす考え方の方が大事です。
弱み補完よりも強み伸ばしです。
起業市場での考え方
1、自社の商品・サービス・人材等内容を体系化してみる。
商品(サービス内容)・営業力・生産力・財務などについて検討してみるということです。
2、自社の現状把握 自社の現状を検討把握し、自社が戦うための素材はどうなのか検討します。
3、今後の市場の分析・動向はどうなるのか
2~3年程度で、業界の動向等を予測していきます。
4、分析から得た自社の強み・弱みを業界動向と照らしあわせてみる
今後業界の動向に関わる、自社の強み・弱みを明らかにしてみます。
例えば、どのような専門性が足らないのか?
例として、人を雇用するのかなどを考える必要があります。
その後、外部環境と照らしあわせて、さらなるサービスの細分化・お客様の絞り込み、週中化などを検討します。
難しく考える必要はありません。
自社の強みと弱みを、お客様の属性等に落とし込んで、分析してみましょう。
ポジショニング~自社の立ち位置の設定
自社の立ち位置を決める3要素
を絞りこんだ後、どのような商品やサービスを提供するのかを考えます。
自社の商品が市場で「勝つための立ち位置」をしめられるのが、ポジショニングです。
これが、自社のセールスポイントになりますので、非常に重要な要素になります。
競合他社の中で、自社と他社との商品(サービス)との際立った違い、優位性は何なのかを徹底的に分析しましょう。
例として他社と違う、いわゆる5W2Hを考えます。
5W2Hは企画書や事業計画書の基本です。
例えば、引っ越し業者で他社にないサービスを考えてみましょう。
「女性スタッフのみの引っ越し業者」 運ぶ主体 WHO 誰が
「高級家具専門の引っ越し業者」 運ぶ対象 WHAT 何を
「深夜専門の引っ越し業者」 運ぶ時間 WHEN いつ
「高層マンション専門の引っ越し業者」 運び先 WHERE どこで
「学割のできる引っ越し業者」 依頼者 WHOM 誰に対して?
そして、2H(HOW どのように HOW MUCH いくらで)
となります。大型の機械で一気に運ぶため短時間で終える。
例えば、TVでもあった夜逃げですが、夜逃げ専門の場合、深夜に一気に作業を終わらせる必要があるため、当然機械や人件費等はかかります。
という専門性の構築ですね。
起業とお客様の対象層をターゲティング
セグメンテーションの後に、最終的に誰をお客様の対象層とするのかの、絞り込みと市場の選定を行います。
これを「ターゲティング」と言います。
自社の強み・弱み、商品・サービス特性などを見極めてターゲット市場(お客様とするべき層)を選定します。
ターゲティングの例
1、一点突破集中型 ひとつか少数のセグメントに絞る→資本のない起業家向け
2、若干の差別型 複数のセグメントを標的にする、ただ、自社のサービス等が分散する可能性が高い。
3、とにかく無差別型 全ての市場をターゲットにするやり方。当然大企業向き。
自社の市場のセグメンテーション(細分化)
商品やサービスを細分化し考えます。
その後顧客の受けるサービス満足度などもを考えるのが、セグメンテーションといわれるものです。
商品を「どこの誰に売るか」を検討して明確するものです、自社の商品と特徴を洗い出し、どう対応していくのかを考えます。
顧客のニーズとイメージを明らかにして、さらに細分化していきます。
対象顧客 例
20歳台独身女性向けの飲食店
30歳台独身女性向けの飲食店
(20代と少し違いますよね?)
同様に男性顧客の20から30歳代
むしろ、年配のサラリーマン向けの飲食店
→具体的な職業、働く場所、家族、人数、年齢、収入、ライフスタイルなどなどを、一つ一つ検証していきます。
その後、なぜ自社の製品を購入するのか(飲食するのか)、
それを購入することによって得られる顧客満足度は何かまで想定していきます。
恩恵を与えられれば商品として成り立りますし、
恩恵を与えることができなければ成り立ちません。
起業家とニッチ戦略
事業分野に関しての立ち位置は以下のような戦略がとれます。
1、リーダーとして 大資本・大流通の大手企業が取る戦略
2、チャレンジャーとして 大手企業の次のポジション。商品の独自性など
3、フォロワーとして リーダー等のその後の後追い
4、ニッチャーとして ほとんどの起業家が歩む道です。起業当初は小資本であり、どうしてもゲリラ的に進まざるを得ません。
○これから伸びる(と思われる)産業→当然に競争相手が多い
誰も手を出さないニッチ分野への進出もひとつの方法
○ニッチ分野にしぼっていくのは、ニッチャーと呼ばれます。
業界の中の隙間市場(得意顧客、独自商品)を狙い、そこに経営資源を投入します。
市場を細分化し(性別、年齢、所得、住まいなど。)
例 首都圏に住み、丸の内近郊で働いている20歳台独身女性向けの洋服など。
商品特性やターゲット層を絞りに絞って、得意顧客に適応した商品やサービスを投入しましょう。
事業分野と自己の強み
例えば、「起業をしたいのだけれども具体的に何をやるか決まっていない」という方もいらっしゃいます。
いずれにしても、自分が何ができるのか?自分を知る必要性があるのですが、どの分野か決まっていない。
何の分野という意味でなら、当たり前ですが「これから伸びる業種」を考えましょう。
少し前までは、これから伸びるのは「フカケツ」と言われていました。(福祉・環境・健康・通信)です。
しかし、現在のところ通信(IT含む)はかなりニッチな隙間でないと難しいです。
本当に流行り廃りの商品サイクルが早い業界ですので。
福祉・健康等は、ずっと無くなりはしませんが、とにかく競争相手が鬼のように多い業界でもあります。
そのため、どういうサービス内容や価格(戦略・戦術)でいくかということが大事になってきます。
また、人と反対の道を行くことも一つの手段です。
ニーズも少ないのですが、競合相手も極端に減るからです。
自分の強みを何で生かしていくかを徹底的に考えましょう。