宅建試験過去問 第48問目 不動産の統計

[問 48] 不動産の統計 下線がポイントです。
宅地建物の統計等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)平成17年地価公示(平成17年3月公表)によれば、平成16年の1年間、地価は、三大都市圏、地方圏とも下落率は縮小した。
(2)平成15年度法人企業統計年報(財務省)によれば、平成15年度の不動産業の売上高は約33兆6、000億円で、全産業の売上高の約3%を占めている。
(3)建築着工統計(国土交通省)によれば、平成16年の新設住宅着工戸数は約119万戸となり、対前年比2.5%増で、4年連続の増加となった。
(4)平成16年版土地白書(平成16年7月公表)によれば、国土面積の約85%を占める宅地・農用地及び森林・原野の所有主体別面積の割合は、平成14年度では、国公有地が約20%、私有地は約80%となっている。
1番 ○
三大都市圏」とは東京圏・大阪圏・名古屋圏の平均値を、地方圏とは三大都市圏を除く圏域の平均値を指します。
全国平均で見ると、地価は引き続き下落していますが、三大都市圏、地方圏とも下落率は縮小しました。
類似問題
平成17年地価公示(平成17年3月公表)によれば、東京都区部を中心として地価の下げ止まりの傾向がみられるものの、他の圏域に関しては、その傾向は全くみられない。(16-48-4) ×
2番 ×
最近の不動産業の売上高は次のようになります。3年連続の増加です。
平成13年度、31.9兆円、平成14年度、33.5兆円、平成15年度、33.6兆円で全産業の売上高の約2.5%を占めています。
類似問題
平成15年度法人企業統計(財務省)によれば、平成15年度の不動産業の売上高は、約33.6兆円で、3年連続で減少している。(16-48-2) ×
3番 ×
「平成16年」の新設住宅着工戸数は、対前年比で持家が減少したものの、分譲住宅と貸家が増加したため、合計では増加しています。118万9千戸で、「対前年比2.5%の増加です。これは、2年連続の増加」になります。
上の数字には現れていませんが、分譲住宅の着工戸数については、最近はずっと、分譲マンションの戸数が、一戸建ての戸数を上回っています。平成16年で言えば、分譲マンション20万対一戸建て14万の割合になります。そりゃ、そうですよね。大型のタワーマンションがガンガン建っていますから。通称湾岸戦争といいますが。
類似問題
平成16年建築着工統計(平成17年1月公表)によれば、平成16年の新設住宅着工戸数は約118万戸台であったが、これは2年連続の増加である。(15-48-4) ○
4番 ×
平成16年版土地白書(平成16年7月公表)によれば、わが国の国土面積の約85%を占める宅地・農用地及び森林・原野の所有主体別面積の割合は、平成14年度では、国公有地が約37.3%、私有地は約62.7%となっています。公共団体が約4割を持っているということです。
統計の問題は、数字が多くて気嫌いする方が多いのですが、過去に問われている範囲がほとんどなので、覚えてしまえば何ということはない。ところではあります。

宅建試験過去問 第29問目 不動産の鑑定評価

[問 29] 不動産の鑑定評価 下線がポイントです。
不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準によれば、誤っているものはどれか。
(1)不動産の鑑定評価によって求める価格は、基本的には正常価格であり、正常価格とは、市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格をいう。
(2)資産の流動化に関する法律に基づく評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める場合は、正常価格ではなく、特定価格として求めなければならない。
(3)取引事例比較法における取引事例は、地域要因の比較を不要とするため、近隣地域に存する不動産に係るもののうちから選択しなければならない。
(4)収益価格を求める方法には、直接還元法とDCF(Discounted Cash Flow)法とがあるが、不動産の証券化に係る鑑定評価で毎期の純収益の見通し等について詳細な説明が求められる場合には、DCF法の適用を原則とする。
1番 ○
「正常価格」とは、「市場性を有する不動産」について、現実の社会経済情勢の下で、合理的と考えられる条件を満たす、「市場で形成」されるであろう、市場価値を表示する適正な価格をいいます。
つまり、売り買いされる可能性のある不動産について、もし株式相場のような市場があったなら(実際には、市場はありませんが)、そこで付けられる値段ということです。
類似問題
「正常価格」とは、市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格をいう。(56-35-3) ○
2番 ○
「特定価格」とは、市場性を有する不動産について、法令等による社会的要請を背景とする評価目的の下で、正常価格の前提となる諸条件を「満たさない」場合における、不動産の経済価値を適正に表示する価格をいいます。
例として、資産の流動化に関する法律に基づく評価目的の下で、投資家に示すための、投資採算価値を表す価格を求める場合などがあります。
類似問題
不動産鑑定評価基準にいう「特定価格」とは、市場性を有する不動産について、法令等による社会的要請を背景とする評価目的の下、正常価格の前提とな
る諸条件を満たさない場合における不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう。(16-29-1) ○
3番 ×
「取引事例比較法」は、鑑定する不動産と、似たような取引で付いた値段を参考にして、不動産の取引事例に着目する方式です。多数の取引事例を集めて、そこで付いた価格の「真似」をする方式のことです。
つまり、真似をすることができる他の建物や、土地などがあれば、取引事例比較法を採用できます。
取引事例比較法での取引事例は、原則として、近隣地域又は同一需給圏内の類似地域における不動産に係るもののうちから選択します。また、近隣地域の周辺の地域の不動産や、同一需給圏内の代替競争不動産から選択する場合もあります。
いずれにしても、マネですから、地域要因の比較や個別的要因の比較が可能であるものでなければなりません。
類似問題
取引事例比較法とは、まず多数の取引事例を収集して適切な事例の選択を行い、これらに係る取引価格に必要に応じて事情補正及び時点修正を行い、かつ、地域要因の比較及び個別的要因の比較を行って求められた価格を比較考量し、これによって対象不動産の試算価格を求める手法である。(13-29-2) ○
4番 ○
「DCF(Discounted Cash Flow)法」とは、連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に引き割り、それぞれを
合計する方法です。
DCF法による収益価格は、不動産投資がブームのため、平成17年度の問題には出ましたが、かなり細かく、ファイナンシャルプランナーなどに出る問題レベルです。概要だけで十分です。
4番は正直どうでもいいレベルですが、3番は言い切ってしまってますので、ここにピンと来ないといけません。1~3番は過去問レベルで切れるので、4番はわからなくても正解には到達できます。

宅建試験過去問 第28問目 固定資産税

[問 28] 固定資産税 下線がポイントです。
固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)質権者は、その土地についての使用収益の実質を有していることから、登記簿にその質権が登記されている場合には、固定資産税が課される。
(2)納税義務者又はその同意を受けた者以外の者は、固定資産課税台帳の記載事項の証明書の交付を受けることはできない。
(3)固定資産税を既に全納した者が、年度の途中において土地の譲渡を行った場合には、その所有の月数に応じて税額の還付を受けることができる。
(4)新築された住宅に対して課される固定資産税については、新たに課されることとなった年度から4年度分に限り、2分の1相当額を固定資産税額から減額される。
1番 ○
例外的な話として、「質権または100年より長い存続期間の地上権」の目的となっている土地については、その「質権者や地上権者」が、所有者と扱われ、固定資産税の納税義務者となります
類似問題
質権が設定されている土地に係る固定資産税の納税義務者は、当該土地の質権者である。(62-31-3) ○
2番 ×
市町村長は、納税義務者その他の政令で定める者から請求があったときは、固定資産課税台帳に記載されている事項のうち政令で定めるものについて証明書を交付しなければいけません。
また、市町村長は、納税義務者、その他政令で定める者から請求があったときは、固定資産課税台帳の記載事項についての証明書を交付しなければなりません。
ちなみに、政令で定める者とは、土地又は家屋について賃借権その他の使用又は収益を目的とする権利(対価が支払われるものに限る。)を有する者、固定資産の処分をする権利を有する者として総務省令で定める者のことです。納税義務者から同意を受けた者はその中に含まれていません。
類似問題
固定資産税の納税義務者は、常に固定資産課税台帳に記載されている当該納税義務者の固定資産に係る事項の証明を求めることができる。(15-28-3) ○
3番 ×
固定資産の「所有者」とは、「1月1日(賦課期日=ふかきじつ)現在、「登記簿または固定資産課税台帳に、所有者として登記または登録されている者」をいいます。
1月1日に登記簿または固定資産課税台帳に、登記または登録されていれば、本当の所有者でなくても納税義務者になります。つまり、真の所有者とは限りません。
例えば、年の途中で固定資産の売買があり、所有者が変わった場合でも、「その年の1月1日に登記または登録されていた者」が、全額を納付する義務を負
います。つまり、元の売主です。
また、所有していた月数や日数に応じて、日割りで納付するのではありませんし、固定資産税を既に全納した者が、年度の途中において土地の譲渡を行った場合には、その所有の月数に応じて税額の還付を受けるなどの制度はありません。とにかく、お正月と覚えましょう。
類似問題
年度の途中において土地の売買があった場合の当該年度の固定資産税は、売主と買主がそれぞれその所有していた日数に応じて納付しなければならない。(15-28-1) ×
4番 ×
次の場合は、固定資産税の「税額が控除」されます。(平成18年3月31日まで)注意点として、この税額控除は、中古住宅には適用されません。
ア.次の要件を満たす新築住宅は、3年間3階以上の中高層耐火建築物は5年間)にわたり、床面積120m2までの部分の税額が、2分の1控除されます。
ア-1 床面積の2分の1以上が居住用であること。
ア-2 居住用部分の床面積が50m2以上280m2以下であること(アパート・マンションなどの貸家の場合は、各居室の床面積が40m2以上280m2以下であること)。
類似問題
新築住宅に対しては、その課税標準を、中高層耐火住宅にあっては5年間、その他の住宅にあっては3年間その価格の3分の1の額とする特例が講じられて
いる。(11-27-3) ×
というわけで、全部過去問レベルです。

宅建試験過去問 第27問目 印紙税

[問 27] 印紙税 下線がポイントです。
印紙税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)「時価3.000万円の土地を贈与する。」旨を記載した契約書について、印紙税の課税標準となる当該契約書の契約金額は、3.000万円である。
(2)一の契約書に土地の譲渡契約(譲渡金額3.000万円)と建物の建築請負契約(請負金額2.000万円)をそれぞれ記載した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の契約金額は、5.000万円である。
(3)A社の発行する「土地の賃貸借契約に係る権利金として、B社振出しの平成17年4月1日付№1234の手形を受領した。」旨が記載された領収書は、記載金額のない売上代金に係る有価証券の受取書として印紙税が課される。
(4)A社の発行する「建物の譲渡契約に係る手付金として、500万円を受領した。」旨が記載された領収書は、記載金額500万円の売上代金に係る金銭の受取書として印紙税が課される。
1番 ×
贈与契約はタダであげる契約なので、不動産の贈与契約書には契約金額がありません。そこで、不動産の贈与契約書は、記載金額がないものとして印紙税が課税されます。つまり、不動産の贈与契約書の税額は200円で済みます。
類似問題
「時価1億円の土地を贈与する」旨を記載した契約書は、記載金額のない不動産の譲渡に関する契約として、印紙税が課せられる。(5-30-2) ○
2番 ×
請負に関する契約書の記載金額は、役務の提供の対価の額(つまり、請負人の報酬額)によります。
また、建売業者が、土地の上に、お客さんの好みの住宅を建設して、土地と共に供給する場合にかわされる場合など、土地の売買契約と建築工事請負契約を1通の契約書にする場合があります。
契約書を1通にすること自体は可能ですが、この契約書は売買契約書か請負契約書かの区別が困難になります。
土地の譲渡契約書(1号文書と言います)と請負契約書(2号文書といいます)が区分して併記してあった場合で、土地の譲渡契約書の記載金額が、請負契約書の記載金額を上回っているときは、土地の譲渡契約書として扱われます。
つまり、いずれか多い方が優先です。両方を合算するのではありません。
類似問題
土地の譲渡契約(記載金額5.000万円)と建物の建築工事請負契約(記載金額3.000万円)を1通の契約書にそれぞれ区分して記載した場合、その契約書の記載金額は8.000万円である。(12-27-2) ×
3番
土地の賃貸借契約に係る権利金として、手形を受領した旨が記載された領収書は、当該有価証券(例、手形)の発行者の名称、発行日、記号、番号その他の記載があり、当事者間において当該売上代金に係る「受取金額が明らかなとき」は、その「受取金額を当該受取書の記載金額」とします。
記載金額のない有価証券の受取書として印紙税が課されるのではありません。
4番 ○
土地の賃借権設定に関する契約書(地上権設定に関する契約書も)
建物の賃貸借契約設定」に関する契約書は、課税文書ではありません。したがって、建物の賃借権設定に関する契約書を作成しても、印紙税は非課税になります。
建物の賃借権設定に関する契約書については、その予約契約書(後日、本契約書を作成することが記載されているもの)についても、課税文書ではなく印紙税は非課税です。
しかし、建物の賃貸借契約関する手付金を受領した旨を記載した領収書(受取書)は、一般の領収書と同様に課税文書ですから、記載金額が3万円未満でなければ、印紙税が課税されます。
類似問題
マンションの賃貸借契約に係る手付金10万円を受領した旨を記載した領収書には、印紙税は課税されない。(9-28-3) ×
というわけで、正解は4番ですが、過去問で問われていますね。つまり、正解しないといけない問題です。

宅建試験過去問 第26問目 譲渡所得の問題

[問 26] 所得税法 下線がポイントです。
所得税法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)譲渡所得とは資産の譲渡による所得をいうので、個人の宅地建物取引業者が販売の目的で所有している土地を譲渡した場合には、譲渡所得として課税される。
(2)建物等の所有を目的とする土地の賃借権の設定の対価として支払を受ける権利金の金額がその土地の価額の10分の5に相当する金額を超える場合には、譲渡所得として課税される。
(3)譲渡所得の基因となる資産をその譲渡の時における価額の2分の1に満たない金額個人に対して譲渡した場合には、その譲渡の時における価額に相当する金額によりその資産の譲渡があったものとみなされる。
(4)個人が所有期間5年以内の固定資産を譲渡した場合には、譲渡益から譲渡所得の特別控除額を差し引いた後の譲渡所得の金額の2分の1相当額が課税標準とされる。
1番 ×
譲渡所得とは、資産の譲渡(建物又は構築物の所有を目的とする地上権又は賃借権の設定、その他契約により他人に土地を長期間使用させる行為で政令で定めるものを含みます。)による所得をいいます。
しかし、いわゆる、たな卸資産の譲渡、その他営利を目的として継続的に行なわれる資産の譲渡による所得は譲渡所得に含まれません。
したがって、宅建業者が販売の目的で所有している土地を譲渡した場合は、譲渡所得ではなく、事業所得になります。
2番 ○
建物や構築物の全部の所有を目的とする、地上権若しくは賃借権(転貸も含みます)又は地役権の設定のうち、その対価として支払を受ける金額が「土地の価額の5/10に相当する金額を超える」場合は、政令で資産の譲渡とみなされて、譲渡所得として課税されます。
ちなみに、土地の価額の5/10以下のときは「不動産所得」として所得税が課税されます。今回は、5/10を超える場合だから、譲渡所得です。
3番 ×
譲渡所得の基因となる資産を、その譲渡の時における価額の1/2に満たない金額で「法人」に対して譲渡した場合には、その「譲渡の時における価額に相当する金額」で、その資産の譲渡があったものとみなされます。
一方、個人に対して、譲渡の時における価額の1/2に満たない金額で譲渡した場合は、譲渡時の「実際の売買価格」によります。
4番 ×
土地建物以外の資産を譲渡した場合には、所有期間が5年以内のものはその譲渡所得金額そのものに課税されます。
所有期間が5年超のものは、その譲渡所得金額の1/2相当額が課税対象です。もう一度言います。土地建物以外のお話です。
しかし、土地建物の譲渡の場合は、譲渡価額から取得費、譲渡費用、特別控除額を差し引いたものが課税譲渡所得金額として課税されますが、土地建物の譲渡では、譲渡所得金額の1/2相当額が課税標準になるという規定はありません。
譲渡所得関係の問題でした。何か税金というと、暗記科目のような気がしてとっつきにくいですね。でも、覚えてさえいれば、点は取れる科目です。

宅建試験過去問 第25問目 農地法

[問 25] 農地法 下線がポイントです。
農地法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)農地を一時的に資材置場に転用する場合は、いかなる場合であってもあらかじめ農業委員会に届出をすれば、農地法第4条第1項又は同法第5条第1項の許可を受ける必要はない。
(2)市街化区域内の農地を耕作の目的に供するために取得する場合は、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第3条第1項の許可を受ける必要はない。
(3)農業者が山林原野を取得して、農地として造成する場合、農地法第3条第1項の許可を受ける必要がある。
(4)農業者が自ら居住している住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、自己所有の農地に抵当権を設定する場合、農地法第3条第1項の許可を受ける必要はない。
1番 ×
売買契約の他に、次の契約も転用目的での権利移動に当たり、5条許可が必要になります。3条許可が必要な耕作目的での権利移動と同じです。
交換、代物弁済、賃借権設定契約、使用借権設定契約、永小作権設定契約、質権、贈与
これらは、借りる側が一時使用する場合も含まれます。例えば、工事期間中資材置場として借り、工事終了後速やかに農地に復元して返還する場合などでも許可は必要です。
また、引掛け問題ですが、農地法上の農地とは、「現に耕作の目的に供される土地」です。
例えば、山林原野は、それを取得した段階では、まだ現に耕作の目的に供される土地とはいえず、農地ではありません。従って、そもそも農地でないものの売却は、3条許可は必要ありません。
類似問題
農地を一時的に資材置場に転用する場合は、あらかじめ農業委員会に届出をすれば、農地法第4条又は同法第5条の許可を受ける必要がない。(10-24-2) ×
2番 ×
その農地や採草放牧地が市街化区域の内外にあるかを問わず、3条許可は必要になります。これを「市街化区域内の特例がない」といいます。
類似問題
耕作の目的に供するため、農地又は採草放牧地について賃借権を設定する場合には、その土地が市街化区域内にあるか否かを問わず、原則として農地法第3条の許可が必要である。(1-27-1) ○
4番 ○
次の契約は、耕作目的での権利移動に当たりませんので、3条許可はいりません。許可のいらない法律関係です。
抵当権設定契約
抵当権が設定されても、所有者は、まだその土地を使えるからです。ただし、抵当権が実行される場合(つまり競売される場合)は、3条許可が必要な権利移動に当たりますので注意して下さい。
前者の段階では耕す権利に移動はありませんが、後者の段階では耕す権利が移動する(競落人が耕作権を取得する)からです。
類似問題
農家が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、自己所有の農地に抵当権を設定する場合は、農地法第3条の許可を受ける必要はない。(9-21-1) ○
というわけで、これは4番です。これは解けないとダメですよ。でも、うまい問題ですね。民法の基礎である抵当権が他の法律と絡まったときにどうなるのか?使用する権利が移動しないとわかれば、解ける問題です。こういう法律を段階的に理解できる問題はいいですね。

宅建試験過去問 第24問目 宅地造成規制法

[問 24] 宅地造成規正法 下線がポイントです。
宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問における都道府県知事とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び特例市にあってはその長をいうものとする。
(1)国土交通大臣は、都道府県知事の申出に基づき、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域を宅地造成工事規制区域として指定することができる。
(2)宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事は、擁壁、排水施設又は消防の用に供する貯水施設の設置その他宅地造成に伴う災害の発生を防止するため必要な措置が講じられたものでなければならない。
(3)造成主は、宅地造成等規制法第8条第1項の許可を受けた宅地造成に関する工事を完了した場合、都道府県知事の検査を受けなければならないが、その前に建築物の建築を行おうとする場合、あらかじめ都道府県知事の同意を得なければならない。
(4)都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地で、宅地造成に伴う災害の防止のため必要な擁壁が設置されていないため、これを放置するときは宅地造成に伴う災害の発生のおそれが著しいものがある場合、一定の限度のもとに当該宅地の所有者以外の者に対しても擁壁の設置のための工事を行うことを命ずることができる。
1番 ×
宅地造成工事規制区域を指定するのは、「都道府県知事」です。ただし、地方自治法に基づく指定都市・中核市・特例市などでは、指定都市・中核市・特例市の市長などが指定します。
国土交通大臣が全て見れるわけはありません。地方は地方に「小泉より」
類似問題
宅地造成工事規制区域は、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地になろうとする土地の区域について、都道府県知事(地方自治法に基づく指定都市等にあっては、指定都市等の長)が指定する。(4-25-3) ○
2番 ×
知事は、その宅地造成工事が、宅地造成工事の技術的基準に適合している場合でなければ、許可をすることが出来ません。
したがって、許可を受けた後で行う、宅地造成工事規制区域内における宅地造成に関する工事は、すべて、「宅地造成工事の技術的基準に適合」しているものでなければいけません。擁壁、排水施設などの設置工事は、すべて崖崩れ又は土砂の流出を防止するため、必要な措置が講ぜられたものでなければなりません。
なお、消防の用に供する貯水施設の設置は含まれません。消防の用に供する貯水施設の設置は、宅地造成に伴う災害とは関係ないからです。
3番 ×
工事完了届があったときは、知事は、検査をする必要があります。造成主は、許可を受けた宅地造成に関する工事を完了した場合、宅地造成に関する工事の技術的基準等に適合しているかどうかについて、都道府県知事の検査を受けなければなりません。
ただし、その検査の前に建築物の建築を行おうとする場合、あらかじめ都道府県知事の同意を得なければならないとする規定はありません。
類似問題
造成主は、都道府県知事の許可を受けた規制区域内の宅地造成に関する工事を完了した場合においては、一定の技術的基準に従い必要な措置が講じられているかどうかについて、都道府県知事の検査を受けなければならない。(7-25-4) ○
4番 ○
技術的基準不適合の場合
知事は「造成主または管理者または工事請負人」に対して、工事「」に、工事施行停止命令、擁壁排水施設の設置などの防災措置命令を出せます。
要するに、まずは造成主(所有者)に命令するのが基本なのですが、工事ですから、緊急時は工事の請負人や、管理者に対して命令が出来るわけです。
類似問題
都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内で行われている宅地造成に関する工事で許可を受けていないものについては、その工事の請負人に対して、工事の施行の停止を命ずることができる。(60-24-2) ○
というわけで、4番が正解です。2.3番は難しいかも知れませんが、4番は制度趣旨を理解していればわかる問題です。これが、過去問を理解するという意味ですよ。

宅建試験過去問 第23問目 都市区画整理法

宅建試験の平成17年度宅建問題検証です。 土地区画整理法
[問 23] 土地区画整理法 下線がポイントです。
土地区画整理法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)土地区画整理組合が総会の議決により解散しようとする場合において、その組合に借入金があるときは、その解散についてその債権者の同意を得なければならない。
(2)土地区画整理組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができるが、当該組合に対する債権を有する参加組合員以外の組合員は、賦課金の納付について、相殺をもって組合に対抗することができる。
(3)換地処分の公告があった場合においては、換地計画において定められた換地は、その公告があった日の翌日から従前の宅地とみなされるため、従前の宅地について存した抵当権は、換地の上に存続する。
(4)公共施設の用に供している宅地に対しては、換地計画において、その位置、地積等に特別の考慮を払い、換地を定めることができる。
1番 ○
土地区画整理組合が、総会の議決、定款で定めた解散事由の発生、事業の完成又はその完成の不能のいずれかによって解散しようとする場合に、その組合に借入金があるときは、解散をすることについて、その債権者の同意を得なければなりません。
いったん解散してしまえば、借入金の債権者が回収することが難しくなってしまうからです。
2番 ×
土地区画整理組合は、総会の議決を経て、その事業に要する経費に充てるため、賦課金(ふかきん)として、参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができます。
賦課金とは、組合施行の土地区画整理事業で、保留地の処分が予定価格で売れなかったりして、事業費が不足したときに組合員に賦課する追加の負担金のことをいいます。
また、組合員は当該組合に対する債権を有していても、賦課金の納付について、当該債権を自働債権とする相殺をもって組合に対抗することはできません実際にお金がないと、その後の計画に支障をきたすからです。
3番 ○
換地計画において定められた換地は、「換地処分の公告があった日の翌日から、従前の宅地とみなされます。」従前ということは、同じとみなすということです。
つまり、従前の宅地の所有者は、換地処分の公告日の翌日から、換地の所有者となりますし、従前の宅地または、その部分に存した権利関係(例、抵当権)が全て同一性を保持して、換地に移行します。
類似問題
換地処分に係る公告後、従前の宅地について存した抵当権は消滅するので、換地に移行することはない。(15-22-3) ×
4番 ×
土地区画整理法や政令で定めている一定の宅地(例、公共施設の用に供している宅地)については、換地計画において、その位置、地積等に特別の考慮を払い、換地を定めることができます。元が公共施設などのため、特別扱いをしてもいいよということです。
この問題は難しいです。そうとう細かい点から出題しています。

宅建試験過去問 弟22問目 建築基準法-集団規制

[問 22] 建築基準法2 下線がポイントです。
建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)建築物の容積率の制限は、都市計画において定められた数値によるものと、建築物の前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値によるものがあるが、前面道路の幅員が12m未満である場合には、当設建築物の容積率は、都市計画において定められた容積率以下でなければならない。
(2)建築物の前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値による容積率の制限について、前面道路が二つ以上ある場合には、それぞれの前面道路の幅員に応じて容積率を算定し、そのうち最も低い数値とする。
(3)建築物の敷地が都市計画に定められた計画道路(建築基準法第42条第1項第4 号に設当するものを除く。)に接する場合において、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該計画道路を前面道路とみなして容積率を算定する。
(4)用途地域の指定のない区域内に存する建築物の容積率は、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し、都市計画において定められた数値以下でなければならない。
1番 ×
敷地の前面道路の幅員が「12m未満のとき」は、その前面道路の幅員のメートル数に次の数値を掛けて得た数値と、本来指定されていた容積率の数値とを比較して、「低い方の数値」がそこの容積率となります。
つまり、都市計画において定められた容積率か、前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値の「小さいほうの数字」になります。
2番 ×
角地などで前面道路が複数あるときは、そのなかで「最大幅」のものが12m未満の場合は適用になります。
つまり、前面道路が2以上あるときには、その幅員の最大のものに基づいて、前面道路による容積率制限の算定をします。それぞれの按分比例などではありません。
類似問題
建築物の容積率(建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合)は、当該建築物の敷地が接する道路の幅員により制限されることがある。(60-21-4) ○
工業地域又は工業専用地域内にある建築物であれば、容積率は、前面道路の幅員による制限を受けない。(3-23-4) ×
3番 ○
建築物の敷地が都市計画に定められた計画道路に接する場合において、敷地の周囲に広い公園、広場、道路その他の空地を有する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて、建築審査会の同意を得て許可した建築物の容積率については、当該計画道路を前面道路とみなして容積率を算定することができます。
4番 ×
建築物は、指定された容積率に反して建築をすることは出来ません。容積率は、用途地域に応じて、次のように指定されています。
ただし、数値そのものを聞く問題は、ここ15年くらい、ほとんど出ていません。ざっと眺めるだけでいいと思います。用途地域の指定のない区域(無指定区域)10分の5、10分の8、10分10、10分の20、10分の30、10分の40の中から、特定行政庁が土地利用等の状況を考慮し、その区域を区分して、都道府県都市計画審議会の議を経て定めた数値以下でなくてはなりません。
類似問題
用途地域の指定のない区域内の建築物については、容積率に係る制限は、適用されない。(2-23-4) ×
正解肢の3番は難しいのですが、他の3肢は切れると思いますので、消去法により正解できる問題です。

宅建試験過去問 弟21問目 建築基準法 単体規制

[問 21] 建築基準法1 下線がポイントです。
建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)2階建てで延べ面積が100m2の鉄骨造の建築物を建築する場合、構造計算は必要としない。(筆者注=非木造ということです。
(2)5階建てで延べ面積が1.000m2の共同住宅の所有者は、当設共同住宅の敷地、構造及び建築設備について、定期的に一級建築士等に調査させなければならず、調査を担当した一級建築士等は、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
(3)特定行政庁は、建築基準法施行令第9条に規定する建築基準関係規定である都市計画法第29条に違反した建築物について、当設建築物の所有者に対して、違反を是正するための措置を命ずることができる。
(4)便所には、採光及び換気のため直接外気に接する窓を設けなければならないが、水洗便所で、これに代わる設備をした場合においては、必ずしも設ける必要はない。
1番 ×
建築物の構造上の安全性
木造建築物で延べ面積500m2超、3階以上、高さ13m超、軒高9m超のどれかに当たるもの、又は、木造建築物で述べ面積200m2超、2階以上のどれかに当たるものの、設計図書の作成にあたっては、構造計算によって、その構造が安全であることを確かめなければなりません。
要は大規模建築に該当する場合です。今回は非木造なので該当します。
類似問題
鉄筋造の建築物でも、延べ面積が 300m2のものであれば、その設計図書の作成にあたって、構造計算により構造の安全性を確かめる必要はない。(9-25-2) ×
2番 ×
また、特殊建築物は、ひとたび火災などが発生した場合、大きな災害につながることがあります。
そのため、特殊建築物等を所有し、または管理している方は、敷地の地盤沈下の有無、塀などの劣化状況及び、建築物の防火区画、避難階段、避難器具及び前面空地などの維持管理の状況を定期的に 定期的に一級建築士等に調査させなければならず、「所有者又は管理者」は、その結果を特定行政庁に報告しなければなりません。
報告するのは所有者です。
3番 ×
建築基準法29条に違反した建築物について、特定行政庁が違反是正命令をすることができるという規定はありませんが、問題が悪い。平成17年の問題なので、一応載せてはありますが、参考問題程度で大丈夫です。
4番 ○
便所には、採光及び換気のため直接外気に接する窓を設けなければなりませんが、水洗便所で、これに代わる設備をした場合においては、必ずしも設ける必要はありません。水洗トイレは結構清潔なので、代わりの設備があれば大丈夫です。
これも、結構難しい問題でした。