事業分野と自己の強み

例えば、「起業をしたいのだけれども具体的に何をやるか決まっていない」という方もいらっしゃいます。
いずれにしても、自分が何ができるのか?自分を知る必要性があるのですが、どの分野か決まっていない。
何の分野という意味でなら、当たり前ですが「これから伸びる業種」を考えましょう。
少し前までは、これから伸びるのは「フカケツ」と言われていました。(福祉・環境・健康・通信)です。
しかし、現在のところ通信(IT含む)はかなりニッチな隙間でないと難しいです。
本当に流行り廃りの商品サイクルが早い業界ですので。
福祉・健康等は、ずっと無くなりはしませんが、とにかく競争相手が鬼のように多い業界でもあります。
そのため、どういうサービス内容や価格(戦略・戦術)でいくかということが大事になってきます。
また、人と反対の道を行くことも一つの手段です。
ニーズも少ないのですが、競合相手も極端に減るからです。
自分の強みを何で生かしていくかを徹底的に考えましょう。

世の中の流れと顧客の心理

事業の成功には、「世の中の流れと顧客の心理」という2つのニーズをとらえることが大事です。
簡単に言うと、「その事業は今後成長ラインなのか?お客様に支持されるのか」ということですね。
マクロ分析=広い意味での政治・経済などから想定していきます。
世の中の動向や、法改正などです。
例えば、介護事業は、現在介護報酬が引き下げられ、現在経営自体が苦しいところが多くなっています。
特に訪問介護系は相当苦しいですね。
これは法改正による動向。
ガソリンの値上げによる、ガソリンスタンドや運送業の経営圧迫などは記憶に新しいところでしょう。
これは、世の中の動静によります。
ミクロ分析=顧客と仕入れ先の動向です。
例えば、仕入れ先の倒産などがあります。
この場合、一社依存ではなく、仕入れ先を分けてリスク分散をはかる必要もあるでしょう。
○結局、当たり前のことですが、一番大事なのは、徹底した市場調査になります。何度も調査する。アンケートをとってみる。できるだけ多くの人に聞いてみる。
お客様とライバル・業界の動向、仕入れ先の状況等々全てを徹底的に調査する。
そうすれば、少しでも事業成功の可能性は高くなりますし、リスク管理も高まります。

自分の強みと弱みが経営資源。起業の目的動機

国民生活金融公庫、新規融資申込み時の事業計画書です(国民生活金融公庫資料より)。
(注、現在日本政策金融公庫になり、デザインが若干変わってます。内容はほぼ同じです。
「①創業されるのは、どのような目的、動機からですか。」「この事業の経験はありますか。」の2つの欄に対応します。


書き方 サンプル 飲食店の場合
これまで20年間コツコツと調理一筋で頑張ってきました。将来的に独立する事を夢見ておりましたので、その間、自己資金も少しずつ貯めてきました。自己資金額も一定額に達しましたので、設立に踏み切りました。常連のお客様からのご紹介により、店舗候補も数件でてきたため、この度自分の店をやりたいという、兼ねてからの夢を実現したい、1人でも多くのお客様に、おいしい料理とお酒を味わってもらいたいとの強い気持ちから開業を決意しました。
要するに融資の申請書で、一番上にきていることは、「創業されるのは、どのような目的、動機からですか。それの経験は?」という質問です。つまり起業→企業理念を求めているわけです。
結局のところ、独立起業と言うのは「自分の持っている資源を活用すること」でしかありえません。自分という、存在そのものが経営なのです。例えば、人脈・知識・アイデアなど。
そうすると、まずは、自分の強みと弱みを認識して、「自分を知り、何ができるのか」を徹底して探していく必要があります。研究して、研究して下さい。後で後悔をしても始まりません。やってはいけないことは、まず儲けるありきで、経営を始めてしまうこと。気持ちはわかるのですが、周りの応援を得られないと、儲かる前に干上がる可能性が高くなります。
また、「ただ、好きだから」では成功は難しいです。ラーメン屋さんが好きだからラーメン屋さんをやるでは、潰れているところが多いのです。しかも、店舗代の内装や厨房機器で数千万の借金になって・・。
自分が「やりたいこと」なのか「できること」かを見極めましょう。それが分からないで、ただ「儲けたい!」だけでは絶対に失敗します。専門家に聞いてみても良いでしょう。ただ、経営に「絶対」はありません。最後に自分で「できること」に進んでいくのは、「社長自身」です。

商売に必要なものは、事業計画と戦略・戦術

事業計画に必要なもの、そしてボジネスでもっとも大事なもの、それは、「目標数字への取り組み方(段取り方)と事業戦略・戦術」です。
簡単なようで、これが一番難しい。
売上をあげるときには、きちんと目標を立てて、それについてのセールスを行う必要があるということですね。目標を立てないということは地図もコンパスもなく、行き当たりばったりで商売をしているということです。
「今月は、何だかわからないけど売れないなぁ。どうしよう?何か売れるものはないかなぁ。」
こんな、短期的思考しかないのでは、少なくても人生をかけて長い期間続けられるビジネスではありません。
起業全体の見通しを立てて、無理のない数字の計画を立てることが大切です。
売上を上げるには、どうするのか?というきちんとした戦略を考えようということですね。
1、一番長い長期目標を設定する。
2、それでは、いつまでに中目標(中期計画)を達成するのか?
3、数か月後の小目標は何か?
4、その小目標を達成する手段は何を使い、それをどう実行するのか(戦術)?
結局は以上につきます。ビジネス成功のカギは、「事業計画性と戦略・戦術」なのです。
これらを確実に繰り返していくだけです。
それがないと、「先月までは良かったのに、今月は全然駄目ですよ。来月はどうなるのかな?不安だ」ということになってしまいます。いえ、儲かっていても、儲かった理由さえわからない!」
売り上げをきちんと上げるためには、仮説→検証→仮説→検証の繰り返しです。
その時に、数字のブレをみるのが事業計画なのですね。
数字が読めないと、ビジネスはできません。ましてや、少人数の会社だったらなおさらです。常に数字を考える癖をつけてみましょう。

25問目 農地法~農地とは何か

ポイント~農地とは何か?どのような許可が必要か理解していますか?
農地法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 農業者が相続により取得した市街化調整区域内の農地を自己の住宅用地として転用する場合には、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。
相続により取得する場合許可はいりません(これを3条許可といいます)。これはわかりますよね。契約による移転ではないからです。
しかし、相続した土地を自己の用地にするわけですから、4条許可が必要になります。4条許可が必要な農地の転用とは、農地を農地以外のものにすることです。農地の所有者が自分で農地を潰してしまうことです。
具体的には、自己所有の農地に自分で住宅を建築したり、賃貸住宅を建設したり、山林にするような行為が、農地の転用に当たります。ちなみに、果樹園なども農地です。よって ×
参考過去問
農家がその所有する農地に分家住宅を建てる場合は、農地法第4条第1項の許可を受ける必要はない。(4-26-3) ×
2 住宅を建設する目的で市街化区域内の農地の所有権を取得するに当たって、あらかじめ農業委員会に届け出た場合には、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。
市街化区域内にある農地を、あらかじめ農業委員会に届け出て、転用目的で権利移動する場合、農地法の許可はいりません。
◎これを「市街化区域内特例がある」といいます。農業委員会への届出のみで足ります。5条許可を受ける必要はありません。4条も同じです。市街化調整区域には、このような特例はありませんので、注意して下さい。
参考過去問
市街化調整区域内の農地を宅地に転用する目的で所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば農地法第5条の許可を得る必要はない。(15-23-2)
引っかけですね。×
3 耕作する目的で原野の所有権を取得し、その取得後、造成して農地にする場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。
引掛け問題ですが、農地法上の農地とは、現に耕作の目的に供される土地です。例えば、山林原野は、それを取得した段階では、まだ現に耕作の目的に供される土地とはいえず農地ではありません。従って、そもそも農地でないものの売却は、3条許可は必要ありません。
参考過去問
農業者が山林原野を取得して、農地として造成する場合でも、農地法第3条の許可が必要である。(6-27-2) ×
4 市街化調整区域内の農地を駐車場に転用するに当たって、当該農地がすでに利用されておらず遊休化している場合には、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。
4条許可が必要な農地かどうかは、地目などによらず現況で判断されます。3番と同じですね。利用されていなくても農地です。
参考過去問
山林を開墾し現に水田として耕作している土地であっても、土地登記簿上の地目が山林である限り、法の適用を受ける農地には当たらない。(18-25-1) ×

事業計画書を作る目的とは

事業計画書を作る目的はどんなことがあるのでしょうか?
1、単純に事業として飯が食えるかどうかを検討するため
2、協力者等への事業の説明(お客様への説明も大事)
3、事業に必要な融資等を受けるため
4、実際の売上と事業計画書との違い等を検証するため
他に事業計画書を作ると次のような効果もあります。
1、目標達成への社員・協力者との目標のコミュニケーション
2、目標達成時期の明確化~目でみやすいため
以上のように起業時には、事業計画書の作成が必ず必要です。

事業計画の最初は、長期、中期、短期の順番に考える

事業計画は、長期計画、中期計画、短期計画で構成されます。
長期計画は5年程度
中期計画は3年程度
短期計画は1年程度
を目安に作成すると問題ないと思います。
ちなみに、作成の順番も長期→中期→短期の順番で行っていきます。
まずは、遠くから手前にビジョンを考えてみましょう。
事業計画書は、起業後ではなく、必ず起業前に作成するようにしましょう。
また、起業してから5年先の将来などは、正直わかるはずもありません。
そのため、長期計画は「起業理念や何を事業としていくか」くらいを示すだけにしておいてもいいかも知れません。
ブレない考え方と、将来何をやるかの考えです。
大事なことは必ず起業前に計画を考えること。
それが、お客様や従業員とのコミュニケーションになるからです。

起業時の融資先はどこがある

起業時に、お金を貸してくれる先として思い浮かぶものは、どこがありますか?
1、金融機関(いわゆる銀行)
都市銀行(みずほや三菱東京)、地方銀行(横浜銀行、千葉銀行)、
信用金庫(城南信金など)、信用組合などです。
金融機関の免許が必要なもの
2、商工ローン
オリックスや、SFCG(旧商工ファンド)などの、いわゆるノンバンク。
これは、貸金業の免許が必要になります。
3、政府系金融機関
日本政策金融公庫など。
公庫というくらいで、おおやけの政府系金融機関です。
(現在民間になりましたが、内部の性格は変わっておりません)。
都市銀行からの融資は、どうでしょうか?
結論からいいますと、都市銀行の場合、新規事業者は十分な担保がない場合、融資などはあきらめた方が賢明です。
都市銀行が付き合いたいのは、中小であっても安定した会社です。新規の創業者などには目もくれません。会社を作った後に、口座を開くのさえ難しいと思います。
もちろん、保証人など十分な担保があれば別ですが。
○銀行でなんとかならないものか?
信用保証協会をつければ、検討の余地はあります。信用保証協会とは、銀行からの借入の時に一定の金額を払って、連帯保証人になってくれる公的な組織です。公的な団体が「連帯保証人」になってくれるので、銀行も安心というわけです。
ちなみに、保証料は2~3%前後くらい(金利変動により異なります)。通常の利息もかかるので、資金調達リスクがややかさむという欠点もあります。

起業の計画立案・段取り

起業で必要なことは、言い古されたことではありますが「段取り」にあります。
マーケティング的にいうのならば
いわゆる「PDCAサイクル」です。
そんなの関係ないと思われるかもしれませんが、「段取り。つまり、目標管理」をしていくという意味で非常に大事なことです。
ゴールが見えないのに、走ることはできません。
PDCAサイクルとは概ね、以下のようなものです。
■PLAN   プラン・計画立案
■DO     ドゥ・実行
■CHECK  チェック・評価
■ACT    アクト・見直し
「起業の事業計画には、この4つのサイクルを考えていく必要があります。
いうなれば、この繰り返し。
起業をする場合、まずは「計画立案、つまりプランを立てていくこと」が最初になります。
でも、自分の頭だけで考えていては始まりません。
まずは、実際に表現してみるため、紙の上に計画立案をたてていってみましょう。

24問目 土地区画整理法~地元の人の利便を考える

ポイント~土地区画整理をする趣旨を理解しましょう。
地元の方の利便のためです。

 

土地区画整理法における土地区画整理組合に関する次の記述のうち、
正しいものはどれか。

 

1 土地区画整理組合を設立しようとする者は、
事業計画の決定に先立って組合を設立する必要があると認める場合においては、5人以上共同して、
定款及び事業基本方針を定め、その組合の設立について都道府県知事の認可を受けることができる。

 


土地区画整理組合
とは、
土地区画整理事業の施行を目的とする公共組合(法人格がある)で、


7人以上
が共同して、
定款(組合の決まり)および事業計画を定めて、知事の認可を受けることで設立されます。
よって ×

 

2 土地区画整理組合は、
当該組合が行う土地区画整理事業に要する経費に充てるため、
賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができるが、その場合、
都道府県知事の認可を受けなければならない。

 


賦課金とは、組合施行の土地区画整理事業で、保留地の処分が予定価格で売れなかったりして、
事業費が不足したときに組合員に賦課する追加の負担金のことをいいます。
換地処分前に、
所有権を有する組合員から当該所有権を譲り受けた者も対象です。

 

都道府県知事の認可を受ける必要はありません。
よって×

 

参考過去問


組合施行の土地区画整理事業において、換地処分前に、
施行地区内の宅地について所有権を有する組合員から当該所有権を譲り受けた者は、
当該組合の総会において賦課金徴収の議決があったときは、賦課金の納付義務を負う。(18-24-2) ○

 

3 宅地について所有権又は借地権を有する者が設立する土地区画整理組合は、
当該権利の目的である宅地を含む一定の区域の土地について土地区画整理事業を施行することができる。

 


土地区画整理事業の施行者


土地区画整理事業を施行できるのは、
個人、
土地区画整理組合、市町村、都道府県、地方住宅供給公社、独立行政法人都市再生機構、国土交通大臣、
区画整理会社

土地の所有者等と民間事業者が共同で設立する株式会社のこと。
ただし、区画整理会社は、その土地区画整理事業の施行について、都道府県知事の認可を受けなければなりません。)
になります。

 


しかし、
未登記の借地権者は、
施行者(組合)へのその権利(借地権)の申告が必要です。また、その権利(借地権)の移動があったときは、施行者(組合)
への届出が必要です。
そうしないと、
施行者が借地権者を把握できないからです。

 


要するに、通常の個人でも誰でも、土地区画整理事業を施行することができます。ただ、実際に施行される土地区画整理事業は、

土地区画整理組合
が行うのが一般的です。

 


しかし、駅前などを整然とした場所にするには、役所よりも、そこの地主さんや、商店街の会長などに音頭を取ってもらった方が、
うまく行く場合もありますので、民間人(個人施行者)に、土地区画整理事業を実施させることができるのです。

 

参考過去問


組合施行事業にあっては、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有するものは、
すべてその土地区画整理組合の組合員とされるが、未登記の借地権については、申告又は届出が必要である。
4-27-1)

 

4 土地区画整理組合の設立の認可の公告があった日から当該組合が行う土地区画整理事業に係る換地処分の公告がある日までは、
施行地区内において、事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更や建築
物の新築等を行おうとする者は、
当該組合の許可を受けなければならない。

 


土地区画整理事業の施行地区内(事業地)では、土地区画整理事業の施行の認可・組合の設立認可・事業計画の決定等の公告のあった日後、
換地処分の公告がある日までは、以下の行為を行うには、
都道府県知事の許可

(国土交通大臣が施行するもののみは、国土交通大臣の許可)が必要になります。



ア.
建築物を建築。

建築ですから、

新築、 増築、改築
の全てが入ります。



イ.
土地の形質の変更・
宅地の造成等。



ウ.政令で定める移動の容易でない物件の設置・堆積(たいせき)。

 


工事のじゃまになったり、予定が狂ってしまったりする可能性のある行為を放っておくわけにはいかないのです。

 


参考過去問


建築物の建築を行わない宅地の造成については、都道府県知事への届出が必要である。(63-25-4) ×

 


正解は3番です。土地区画整理は地元に基づいたことですから、できるだけお上よりは、
地元が推進して進めてほしいという願いのあらわれですね。法律の趣旨を考えること。