既存の会社を目的変更して特定労働者派遣事業を行う場合

1、事業目的の確認・変更

登記されている会社の事業目的を確認します。特定派遣事業を行うためには必ず会社の事業目的に「労働者派遣事業」が入っている必要があります。入っていない場合は、事業目的の変更登記を法務局で行う必要があります。1週間前後かかります。



2、派遣事業を行う事務所

事務所は、会社の本店所在地と同じ場所でも構いませんし、違う場所を確保しても構いません。本店所在地は自宅、事業所は別の賃貸事務所という場合も問題ありませんです



ただし、特定派遣の場合でも、原則として20㎡(6坪=12帖)以上の広さの事務所を確保する必要があります。



また、事務所は自宅の一室でも構いませんが、個人情報保護に配慮する必要があります。



また、自宅が賃貸マンションやアパートでも構いませんが、その場合、個人から会社への転貸借契約を結ぶ必要があります。マンションやアパートの場合は原契約書に転貸禁止条項及び使用目的が「住居」のみとなっている場合がほとんどのため、その場合、別途、オーナー(貸主)に転貸についてと事務所として使用する承諾書を頂く必要があります。



3、派遣元責任者を確保

特定派遣の場合でも、常勤の派遣元責任者が必ず必要となります。社長自身が派遣元責任者を兼任しても構いません。講習などを受ける必要はありません。



ただ、派遣元責任者になるためには、原則として雇用管理経験が3年以上必要となります。また、派遣元責任者は常勤である必要がありますので、例えば他社に勤めていたり、他社の役員等を兼務している場合、原則として派遣元責任者になることは出来ません(非常勤役員等になっている場合は相談可)。



4、労働保険・社会保険への加入

既に、労働者がいる場合、必ず労働保険(労災保険・雇用保険)に加入する必要がありますので、加入手続きをとっていない場合は、すぐに加入手続きを行います。社会保険(健康保険・厚生年金)については、社長1人しかいない会社であっても強制加入ですので、必ず加入手続きをとる必要があります。

(個人事業主は5人以上労働者がいる場合、加入義務があります。)



なお、労働者が現時点でいない場合、労働保険の手続きは行うことができませんので、社会保険のみ加入手続きを行うことになります(労働者を雇用する前に特定派遣の届出を行うことは可能ですが、申立書の添付が必要となります)。



5、労働局への届出

基本的に、事前の予約が必要となります。

◎届出が問題なければ、その時点で印鑑がもらえますので、そこから営業を開始できます。



6、事業開始後

事業開始後は、決算終了後3ヶ月以内に事業報告を労働局に対して行う必要があります。



また、事業所の名称や住所、派遣元責任者が変更となった場合、製造業務への派遣を予定していなかった事業所が製造業務への派遣を行うようになった場合などにも届出が必要となります。